デザイン対象別受賞作品
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おいしい東北パッケージデザイン展 2021
グランプリ・優秀賞(宮城県知事賞)

坂倉 由希⼦Sakakura Yukiko/⼤和製罐株式会社
このデザインでは、商品名の「希望の丘」をグラスに注いだビールのこんもりとした泡に見立てて表現しました。 泡でできた丘の上には、ビールの素材(麦、ホップ、米粒、ポポーの実)が馬に乗り堂々と立っています。 これは宮城各地にある伊達政宗の騎馬像をモチーフにしていて、素材たちは三日月の飾りを身につけています。 このビールそのものが宮城県の素材や魅力を伝える「希望の丘」となるように、という思いを込めて製作しました。 味や品質を重視する顧客ニーズや、利久の本格感ある雰囲気にもマッチすることも意図しています。 落款風に表現した「希望の丘BEER」の文字や深みのあるメタリックカラーで、温かみもありつつ力強く堂々とした和の印象に仕上げました。 また、泡部分の色調でビールのシズル感を表現しています。 1本入り箱はやわらかい風合いの黒の紙に白一色で印刷。コストは抑えつつ中身に期待感を持たせる印象としました。

六根
優秀賞(青森県知事賞)

宮下 浩Miyashita Hiroshi/愛知産業大学
商品ロゴ「六根」は他の日本酒との差別化を意識しシンプルに記号的に、かつ可読性も考慮しデザインしました。
形に特に意味があるわけではありませんが、◯△□だけで制作しました。
地域性を社屋の西に位置する「岩木山」をモチーフにし表現しました。商品ロゴの「六根」の要素を6つの菱形で表しています。
一番上のものは岩木山の頂上の形にしました。
とにかく要素をそぎ落とし、シンプルにデザインしました。


奨励賞

野村 岳Nomura Takashi/東洋製缶グループホールディングス株式会社
六根の由来となっている「六」の意味を筆文字とは異なる表現で主張する「六角形のラベル」をご提案します。
ラベルのかたちに加え、現行品と異なりラベル中央に空間が設けてあります。
六根のコンセプトの「心で呑む」を表現したもので、風味や余韻など、呑んだ人それぞれに感じる実体のない記憶、こころを表しており、
また、他社商品と比べど真ん中に文字がない違和感を差別化にも活用できると考えています。
様々なラベルも同じ形状で統一することで、シリーズ展開も容易です。
参考品ですが、ギフトボックスのイメージも提出します。
こちらも六角形を踏襲できると、イメージの統一感が生まれると思いますので併せてご検討くださると幸いです。


安宅 祐翔Ataka Yuto/東京デザインプレックス研究所
「伝統を大切にしつつ、新しいことにチャレンジする蔵」というコンセプトを特に心がけて制作しました。
「新しいことにチャレンジする」という姿勢を表現するために、モダンな印象の幾何学図形を使って商品コンセプトである「六感で味わう」を表現。
左から目(視覚)、耳(聴覚)、舌(味覚)、鼻(嗅覚)、指(感覚)、六角形(第六感)をモチーフにしています。
これらの図形を縦に変倍をかけることにより、六感が刺激されているイメージを表現しました。
また、筆で塗装したような質感は弘前ねぷたをイメージしました。
そして、全体的に余計な装飾をしないことにより、落ち着いた雰囲気を演出し、「伝統を大切にする」というもう一つのコンセプトを表現しました。
商品名表記については、平仮名表記にすることにより柔らかい印象を持たせました。
若い方や女性にも好まれるようなスタイリッシュな印象を持たせつつ、以前から六根をご愛飲されている方が買い辛くならないような落ち着いた印象を表現しました。

学生優秀賞

曾根田 璃愛Soneta Rio/専門学校 日本デザイナー芸術学院

明治37年から、100年以上続く「伝統」を強調させたデザインを目指しました。
ジャケ買いを狙った、大人女子向けのレトロで、可愛らしいデザインにしました。
デザインには、『津軽富士』や、弘前藩の『津軽牡丹』を取り入れ、青森のお酒だということをアピールしています。
また、レトロチックなところを強調させるために、全体の色のトーンを抑えぎみにし、黄味がかった和紙を使用しました。
フルーツ大福
優秀賞(岩手県知事賞)

金子 香織Kaneko Kaori/フリーランス
ほっぺが落ちるほど美味しく、やわらかで、季節の幸せを分かち合う商品として愛されるよう福の神をイメージした大福さまをアイコンに他社との差別化を図っています。
商品名は嬉しい・楽しい・幸せを共有する気持ちを込め 思わず可愛らしいと笑みの溢れるような「大福さまのふるーつほっぺ」とし、ロゴ、パッケージ、コピー開発をしました。
「福」を分かち合う商品としてご年配の方にも分かりやすくシンプルに、かつ若者からも好まれるようモダンなデザインに。
小島製菓さんの大切にしている、「お菓子屋さんは季節と時間を伝える仕事」きちんと付加価値を伝えることができるようパッケージ内に文章を添え商品のスタッキングを加味しながら、
形状に高級感・重厚感が出るようパッケージ設計しました。


奨励賞

竹内 駿Takeuchi Shun/株式会社アドブレーン
箱型の中身が見えないパッケージだからこそ、直感的にフルーツ大福だと理解できるようにふわっとした感触とフルーツのみずみずしさをイラストレーションで表現したデザインです。 手土産などで買ってもらえるように老舗和菓子屋ならではの高級感と、フルーツ大福の控えめで食べやすい甘さをイメージした主張しすぎないシンプルなデザインを目指しました。


佐藤 瑞佳Sato Mizuka/株式会社高速 デザイン室
フルーツ大福を「こじまかふぇ」でお馴染みのパンダに見立て「PANDAIFUKU」と題し、小島製菓ならではのオリジナリティを創出。
いちご大福と複数のフルーツ大福の展開を想定して箱自体はシンプルなデザインで構成し、白を基調とした紙器に黒箔押しのタイトルで上質感を訴求。
箱を開けた時には表情豊かなパンダが登場し、和みのインパクトを与えます。(容器に透明ラベルを貼付)
ユニークなネーミングと、手描きの素朴なパンダが印象的なパッケージで、笑顔がほころぶようなパッケージをこころがけました。
PANDAIFUKUがずらり店頭に並ぶ姿も愛嬌のある佇まいとなり、単体での販売時でも印象が強く多くの方に親しんでもらえるよう配慮しました。
※タイトル等黒箔押しを想定。
※容器に貼付するラベルは面付けにより表情違いを 数種類作成を想定。

学生優秀賞

平石 優Hiraishi Yu/長岡造形大学

おみやげとして他の人に渡すということ第一に考えました。 まず、ロゴは大福のもちっと感をモチーフに、カラフルな模様で季節によって変わる果実の雰囲気を出しました。 丸みを帯びたモチーフとは対照的にロゴタイプは少しカチッとしたフォント選びをすることで抑揚をつけ、デザインを整えました。 名称は言いやすさと親しみやすさを重視して考え、MOCHI+FRU(もちふる)となりました。 構造は非常にシンプルな地獄底のパッケージとし、展開した状態で大量のパッケージを保管することができるようにしました。

佐々木 綾音Sasaki Ayane/専門学校 日本デザイナー芸術学院

企業様のメッセージから、ひと目で見て気持ちよく受け取れる、喜びの感情といった純粋さをありのままに感じさせるパッケージデザインを心がけました。
ひとつひとつ手作りで作られた商品のこだわりや繊細さを、上品でシンプルなデザインにまとめました。
その中に遊び心を感じさせるカラクリ要素を追求、しかしデザインにギャップを感じさせないよう全体のデザインに馴染ませました。
大福にとって需要なフルーツの鮮明さをパッケージからも感じ取れるよう工夫しました。
今後商品を買い求めてくるお客様が、職人からの愛情や信頼性のあるやさしさ、大福から与えられる満足感を単純に受け取れるよう、丸みのある書体を使用、名称をひらがなにしました。
温かみを感じられる赤みの橙をキーカラーにすることによって、沢山のお客様に笑顔を繋げられるパッケージを目指しました。
希望の丘
グランプリ・優秀賞(宮城県知事賞)

坂倉 由希⼦Yukiko Sakakura/⼤和製罐株式会社
泡でできた丘の上には、ビールの素材(麦、ホップ、米粒、ポポーの実)が馬に乗り堂々と立っています。 これは宮城各地にある伊達政宗の騎馬像をモチーフにしていて、素材たちは三日月の飾りを身につけています。 このビールそのものが宮城県の素材や魅力を伝える「希望の丘」となるように、という思いを込めて製作しました。 味や品質を重視する顧客ニーズや、利久の本格感ある雰囲気にもマッチすることも意図しています。 落款風に表現した「希望の丘BEER」の文字や深みのあるメタリックカラーで、温かみもありつつ力強く堂々とした和の印象に仕上げました。 また、泡部分の色調でビールのシズル感を表現しています。 1本入り箱はやわらかい風合いの黒の紙に白一色で印刷。コストは抑えつつ中身に期待感を持たせる印象としました。

奨励賞

村上 真也Murakami Shinya/高速シーパック株式会社
メインのビジュアルは、希望の丘の文字に動きをつけ1日でも早く震災から復興し、心ワクワクする毎日を送って欲しいと願いを込めデザインしました。 また、その中に希望の丘にある石碑や伊達の三日月を入れ、宮城らしさも表現しました。ラベルは透明ペットを使用し、高級感のあるクラフトビールをイメージしています。 今後は地域の食材を使用した商品の展開も考慮し、ワンポイントの色変更、首ラベルの変更で展開出来るデザインにしています。 箱はクラフト素材にし、コスト面も考え、1色で仕上げ、共通のデザインで仕上げています。


佐々木 真由Sasaki Mayu/有限会社スマッシュ
「千年希望の丘」の「希望」や、名前の由来にもある「笑顔」というキーワードから、明るく楽しいデザインを目指しました。
丘やその周りの景色をビールの泡と一体化させたイラストで、視覚的な楽しさを演出しました。クラフトビールらしく、また美味しそうにみえるように、タッチや配色に配慮して制作しました。
箱はコスト面を考え1パターンにし、薄手の段ボールに1色印刷のデザインとしました。

かづのシードルフジ ビン内二次発酵
優秀賞(秋田県知事賞)

土居 早記Doi Saki/長岡造形大学
高級感と和風ということで、和柄を使ったデザインに仕上げました。 七宝繋ぎが薄く見えることで、主張しすぎないけど存在感があり、クールに仕上げました。 ロゴにある七宝には、一部を緑にしてりんごの葉をイメージしました。 りんご感が強く出ないけどりんごのお酒だとわかるように工夫しました。 瓶の蓋に鹿角林檎と漢字を入れることで、和風を強くしました。 和製ワインということで、洋風と和風の間を狙ったデザインにしました。


奨励賞

横山 勇太Yokoyama Yuta/YAMABATO
ヒアリングシートに記載されていた、「リンゴの形に囚われず」と言うのは、リンゴモチーフが多い同業他社との差別化だと考えました。
地域性の訴求が、同業他社との差別化につながると考え、鹿角市のシルエットをモチーフにした落款をメインビジュアルにしました。
地域、日本らしさ、和モダンを意識したデザインで高級感を与えます。また、日本語の情報を縦帯シールに集約することで、わかりやすく商品情報が伝わると考えました。
ネーミングについては、自分たちの地域を冠した「KAZUNO」を提案します。


佐藤 汐莉Sato Shiori/進和ラベル印刷株式会社
秋田県鹿角市は「花輪囃子」が有名なので、「花輪囃子」をイメージしたデザインにしたいと考えました。 メインのりんごのデザインは花輪囃子の屋台の飾りの花をイメージして作りました。周りの弾けている部分は、花輪囃子の屋台の提灯や、お祭りで賑やかな様子をイメージしました。 また、スパークリングの泡のイメージもかけています。 シードルの味はエグみのないスッキリとした味わいなので、お祭りをイメージしながらも、全体的にシンプルでスッキリとしたデザインにして、落ち着いた雰囲気の和紙を使用しています。

審査委員賞(福島治賞)

貞弘くるみSadahiro Kurumi/阿佐ヶ谷美術専門学校

デザインのアピールポイントが2点。
1点目、こちらのリンゴ。これは魚拓の方法を利用したりんごの拓本。
商品のリンゴが、地元で取れたものを直で仕入れている点、そのリンゴを手作業で丁寧にカットして造っている点や、ビン内二次発酵で時間をかけ泡を発生させる作り方をしている点から、
リンゴが手に届く距離にあり、かつ製造の際に大切に造られていることをデザインに落とす為、りんごの拓本というデザインに。
アピールポイント2点目、金箔の使用。金箔は高級感を出す為に使用。金箔の間に黒を少し見せ、高級感を演出。商品名を変更。
「かづのシードルフジ」から、2点変更を加えた。1点目、地元の名前を宣伝する為、漢字表記の「鹿角」に。2点目、フジは日本の名前なので、平仮名で「ふじ」と表記。
以上の理由から、「鹿角シードルふじ」という商品名に改名を提案。ロゴは、全体の印象としてりんごの拓本を第一印象を持って頂きたい為それに寄り添う形。
スモッち
優秀賞(東北農政局長賞)

加藤 亜紀Kato Aki/アズボウクリエイト(フリーランス)
すでに10数年もの間、地元の方に認知されてきた商品とのことでしたので、今まで親しまれ、そしてこれからもより多くの方に愛される丸~い卵の「スモッち」はどんな子だろうかとイメージして制作しました。
かわいらしいスモッちに、燻製らしさを色使いとテクスチュアを加えることで表現しました。
販売時の見た目では分からない「とろける半熟の黄身」というのが、そそられて食べてみたい!と思わせたのでコピーと断面のイラストでビジュアル化しました。
「スモッちGOLD」「シロッち」には一目で異なる種類と分かるように商品名の背景色の変更と、にわとりの表情を展開させる想定でデザインしました。


奨励賞

小野 貴人Ono Takahito/株式会社高速
“つい”手にしたくなる。
“つい”食べたくなる。
“つい”誰かに教えたくなる。
そんな「スモッち」に。
真空包装なので、どうしても印刷面が読みにくくなってしまう。
手に取り、引っ張って読んでもらうのが一番と考え、印刷面にキャッチーなフレーズを加えた。
読み易さを考慮し、現行品の横向きからタテ向きに変更。
タマゴの中央に最も強調したいポイント「無添加」が刻印されているイメージに。
また、サイト内や店頭の雰囲気を拝見すると可愛らしいキャラクターや暖色系の商品が多い印象だったので、ピリリとスパイスの効いた風合いのビジュアルで個性を尊重したデザインに。


早瀬友梨Hayase Yuri/クリエイティブオフィスメッセンジャー
開けるのが楽しみになるような わくわく感がコンセプト。
卵型のシルエット中央にどっしり 半熟の文字を据え、産地や商品特徴を落款と描き文字にて わかりやすく訴求します。
さらに 風合いのある封筒に卵を入れて レトロで古びた風格を演出。
大人から子供まで幅広い年齢層の 方に手に取って頂けるよう、 素朴で親しみやすいデザインを意識して制作致しております。

審査委員賞(小板橋基希賞)

坂本 光Sakamoto Hikaru/プログラフ株式会社

燻製卵というと、おつまみを思い浮かべる人が多いと思います。 しかし、朝ご飯やお昼ご飯に茹で卵を買う人が多いことからビジュアルをもっと配慮すれば燻製卵も色んなシーンで選ばれる商品になると考え、 手に取りやすく、 親しみをもてるデザインを目指しました。 商品ロゴは「スモッち」という、言葉の響きの柔らかさ、可愛らしさと卵の丸いフォルムを意識して作成しました。 また、たまごを食する時、人はおのずと大きな口を開けます。その大きな口をイメージしてロゴに取り入れました。 スモッちというキャラクターを登場させることで姉妹品のシロッち、スモッちゴールドもシリーズ展開が可能です。 卵は一個だけで栄養価も十分あり、満足度も高い食品です。 そこを感じ取ってもらえる様に、黄色と赤の組み合わせで健康的であるイメージの印象付けを狙っています。
火のごちそう
優秀賞(山形県知事賞)

石田 英士Ishida Eiji/共同印刷株式会社
企業様の「商品に込めた思い」を拝見した時、ある情景が浮かんできた。 寒い地域に多く見られるいろりのある日本家屋。そこでの暖かな食事と楽しいひととき。 昔から言われてきた「火のごちそう」というストーリーを想像し、実体験を元にいくつかのシーンをイラストにした。 サイズは現行品と同じだが、白のダンボールにスミか濃いグレーの1色刷りとし、モノトーンで雰囲気のある佇まいに。 イラストは誰もが想像しやすいよう、シンプルな線画で表現。いろりの食卓の他、今再注目されているキャンプや焚火のシーンを採用し、時代のニーズにも対応している。 商品名や商品特徴は裏面に記載するなど最小限に留め、歴史あるストーリーや想いを重要視した。「火のごちそう」のストーリーが伝わり、少しでも暖かな気持ちになってくれるパッケージを目指した。 「焚火でよい火と時を」の気持ちを込めたメッセージが消費者に届くことを願っている。


奨励賞

小野 貴人Ono Takahito/株式会社高速
作業効率を重点に置いたデザイン案。 このクラフトテープ1本で現在使用しているラベル貼付の工程も不要に。 梱包する感覚でトータルパッケージが成立してしまうというアイディア。 貼り方を変えると見えか方も変わる点もポイント。 中身の情報については、QRコードからweb上で確認できるのであえて記載していない。 シンプルにまとめることで簡潔明瞭に。 自分時間にも、自然にもスーーッと溶け込む魔法のテープです。


貫井 綾乃Nukui Ayano/長岡造形大学
私は、火と薪をモチーフにした幾何学模様でロゴとグラフィックを作り、デザインしました。 このパッケージを作るにあたり4点大切にしたことがあります。 一つ目は焚き火セットということが伝わること。 二つ目は火の暖かさと焚き火の楽しさが伝わるグラフィックを作ること。 三つ目はInstagramの投稿に映り込んでも違和感がないオシャレなパッケージにすることと今後の使用シーンの展開を考え、特定のシーンを具体的に描かないこと。 四つ目はコストパフォーマンスを考え、260✕260✕260の段ボールに直接少ない色数で印刷するパッケージだが、インパクトのあるパッケージにすることです。 火の赤と薪の茶色を用い、動きのあるグラフィックを作りました。 そして、薪を縦に入れ開けた時の薪の見え方が面白いと思い、その様子を参考にグラフィックに落とし込みました。

学生優秀賞

平山 果子Hirayama Kako/MCL盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校

火の暖かさは年輪のように広がっていき、みんなに平等に届きます。
自然を人と、あるいは一人で楽しむ時間の中心に、この商品があったら素晴らしい。
そういった思いが込められた商品である事が消費者の方に伝わるようなデザインを心がけて制作しました。
利便性の面では、以前のパッケージでは抱えて持つ形となっていた所を、片手で持って運べるような形にしました。
また紙のパッケージになっているため、薪を燃やした後は折り畳み、かさばらず運ぶ事ができます。
真穴子の白焼き
優秀賞(東北経済産業局長賞)

横山勇太Yokoyama Yuta/YAMABATO
ヒアリングシートに記載されていた、「海とともに暮らす人々の豊かさをつくる」。
この言葉を指針に、自分たちの地域に対する誇りが感じられるデザインを目指しました。
地域の誇りとは、「いわき市」であり、「久之浜漁港」であり、「常磐もの」であり、そのことを明確に打ち出すことが、商品の信頼に繋がると考えました。
また、漁港近くに加工場があることが、鮮度感やシズルに繋がると考え、そこで手焼きしている風景が浮かぶコピーを添えました。
白場に乗った穴子は高級感があり、産地のタイポグラフィとともにインパクトを与えます。


奨励賞

奥本 隆Okumoto Takashi/クリエイティブオフィスメッセンジャー
実際の店舗・道の駅、実物と対面しないECサイト、全ての場面で対応出来る美味しそうと感じるパッケージデザインを意識し作成しました。
脱気した袋のままでは安く見えてしまうので外装の袋に入れ売るご提案と致しました。
外装は半透明の材質を使用し、中身の商品は見えるが半透明で見えることで高級感と商品自体が優しく見え、商品自体もふっくら食感の印象を持てるようにしています。
透け感を多く出すことで、手焼きというこの商品の売りを焼き色を全面で見せることで伝わる様にしています。
デザインは3色印刷にし手捌き・手焼き、常磐ものといった
売りとなる部分は目立つ赤色を使用しデザインを引き締めています。
表示部分は真穴子の影に収まるようにし表面のデザインの邪魔にならないようにしています。


児玉 佳奈美Kodama Kanami/株式会社アカオニ
質の良い肉厚な穴子。 1つ1つ丁寧に手焼きされ、香ばしい風味とほど良い脂。 そんな偽りの無い商品の魅力を、シンプルに力強い文字で表現しました。 お土産や贈り物にもできるように封筒形状にしました。 穴から実物が覗けます。穴子なので。

審査委員賞(左合ひとみ賞)

藤原 真由美Fujiwara Mayumi/常盤化工株式会社

ヒアリングシートを参考に独自性 (同業他社商品にはない目新しさ)高級品化 (付加価値を高め販路開拓)を念頭におき、商品自体がシンプルで素材の味を楽しめるものなので、 全体のデザインも色も シンプル、かつ高級感の感じられるものにし、いわき市久之浜をワンポイントで入れ、大きい波で漁港感を全面に押し出しインパクトのある、 印象に残るパッケージを目指しました。
馬すぎてごめんね。
優秀賞(福島県知事賞)

小野 貴人Ono Takahito/株式会社高速
「馬の一文字」と「馬のシルエット」を組み合わせ、筆書き調にシンボル化したアイキャッチで印象的に。 筆書きの特徴でもあるハケ目を勢いよく見せるのではなく、あえて抑え目に配置。 ネガティブスペースを利用し、全体的に要素を少なくすることで、シンプルでインパクトのあるたたずまいで高級感を演出します。 商品そのものを引き立てるため単色で展開し、上品さと洗練さを持たせ、百貨店での販売や贈答用として多くの人に喜んでもらえるような商品を目指します。


奨励賞

横山 勇太Yokoyama Yuta/YAMABATO
ユニークなネーミングに引っ張られて、商品内容の伝わりづらさが課題だと感じました。
まず、ネーミングの間に馬肉の味噌であることを表記してネーミングとの一体感を出し、商品内容が伝わるようにしました。
また、木樽で熟成させた味噌を使用していることが独自性につながると考え、企業ロゴの雰囲気をイメージした版画風の木樽をメインビジュアルにしました。
商品を陳列すると、味噌を熟成させている醸造所の風景が浮かんでくるイメージでデザインしています。
天面の馬のイラストはフラップ仕様にし、立ち上がるようにしています。陳列時には立ち上げて目を引くポイントに、通販時は閉めたままで輸送するなどを想定しています。


宍戸 大樹Shishido Taiki/高速シーパック株式会社
価格の面を考え現状のパッケージとは違う「高級感」をイメージしたデザインを目指しました。 ラベル原紙には和紙を使用し上品さを演出、ラベル中央には馬の蹄(ひづめ)のシルエットを筆で配置し、 ネーミングの「U」にも掛け上品さにの中にも遊び心を入れ、消費者に手にとってもらえるようになデザインに仕上げました。

審査委員賞(加藤芳夫賞)

中西 唯Nakanishi Yui/朋和産業株式会社

商品名がとてもキャッチーなので、つい誰かにあげたくなるデザインを目指しました。
現在は瓶で販売されてますが、「ごめんね。」というメッセージ性から、のし袋のような形態にしました。
商品を包むとお馬さんが申し訳無さそうに顔を出す仕掛けです。
赤くて頭を下げているその姿は、会津の赤べこを連想させます。
中袋は透明PPのみで、外は2色刷りで文字を大きく入れ、コストを抑えながらもSNSでのインパクトを狙います。
また、瓶だと購入の際に包装で隠れてしまうので、紙封筒タイプであれば、
たとえば休暇で福島旅行をしていた間にサポートしてくれた人に「休みの間ありがとう、これ、ごめんね。」と言ってそのまま渡せば、お土産話も広がると思います。
審査委員賞(大迫修三賞)

長谷部 拓海Hasebe Takumi/専門学校山形V.カレッジ

馬肉のおかず味噌という珍しい商品をシンプルに伝えたいと考えました。味噌の美しい色や肉のごろごろ感が伝わるように、パッケージは極力無駄を削ぎ落とし、現代的な高級感を印象付けたいと思いデザインしました。 「馬すぎてごめんね。」の「馬」は馬肉で、「ごめんね。」はそれだけ美味しすぎて商品化した事を謝罪しているかのような、そんなキャッチフレーズを思わせるようなパッケージにしました。